コミュニケーションツールは1つが良い?業務指示を切り出すことで得られる本部メリット
結論をお伝えすると、「お知らせ」と「指示」を分けるだけで、本部の手間は減り、業務は驚くほどスムーズになります。確認や引き継ぎがしやすくなり、チーム全体の動きも整理されていきます。
ただ実際の商談の場では、
「なるべく1つのツールで全てを完結させたい」
「お知らせと指示を分けずにまとめた方が効率的では?」
といった声をいただくことも少なくありません。
そこで今回は、『ツールを使い分けることが本部にとってどんなメリットを生むのか』というテーマで整理してみたいと思います。
そもそも「お知らせ」と「指示」は、本質的に別もの
実際、多くの企業では、全社掲示板やチャットを使って業務指示や連絡を行っており、「今のやり方でも指示は伝えられているはず」と感じている方も一定数おられます。
ただ、現場では「伝わっていない」「見落としていた」「どこに書いてあったか分からない」といった声が絶えず、その結果、指示漏れや対応遅れが起きてしまっているのが実情です。
業務指示は、「いつまでに」「何を」「どうやって」実施すべきかが明確な行動を伴う情報です。
伝わらなかった場合、売上や運営に影響するリスクも伴います。たとえば、POPの設置漏れや売場変更の未対応、ラベル貼り替えの抜けなどが、売上や店舗運営に直接影響するケースも少なくありません。
こうした実行前提の情報を、「既読になればOK」という一方通行のお知らせと同列に扱ってしまうと、重要性が埋もれ、対応漏れが起きやすくなります。
指示を「切り出す」ことで本部業務は効率化する
私たちがご提案しているのは、こうした業務指示を「お知らせ」と切り分け、専用の場で管理する運用(ツールとノウハウ)です。
この運用を導入することで、本部の業務が大幅に効率化され、ムダな手戻りや確認作業が削減されるケースが多くあります。
具体的には次のようなメリットが挙げられます。
- 過去の指示と実施状況がすぐに確認できる
- 「どのツールで店舗に指示を出したか」が明確になり、確認や問い合わせの手間が減る
- 担当変更時も、履歴を見ればすぐに業務を引き継げる
- 指示の書き方やテンプレートが標準化され、誰が出しても分かりやすい品質に揃う
一つひとつの効果は小さく見えても、日々の積み重ねによってその差は非常に大きくなります。
「同じ問い合わせに何度も対応する」「過去の指示を探すのに時間がかかる」「実行状況が分からず、店舗に確認の連絡を入れる」、こうした本部が本来やらなくてもいい作業が削減されるのです。
また、指示が整理されていれば、部門内での共有や連携もスムーズになり、属人性が排除され、再現性のある業務体制を築けます。
さらに、「誰に」「何を」「いつまでに」伝えたかが明確になることで、実行状況を正しく把握でき、フォローも的確に行えるようになります
単なる情報配信ではなく、「実行結果まで見届けられる仕組み」が、改善のサイクルを回す原動力となります。
どうでしょうか。ツールが増えたとしても、それ以上のメリットがあることを感じていただけたのではないでしょうか?
実は、情報を整理し「指示専用の場」を持つことが、本部にとって大きな武器になります。
情報を分けて管理することの効果は大きい
業務が煩雑になる原因は、ツールの数ではありません。
本質的な課題は、用途の異なる情報が混在していることにあります。
- お知らせはお知らせの場に
- 指示は指示の場に
情報の管理場所を分けるだけで、本部の情報発信が整理され、現場にとっても分かりやすくなります。その結果、実行の質が高まり、PDCAを回すための土台が自然と整っていきます。
最後に1つ触れておくと、「お知らせ」と思って発信している内容が、実は「指示」として扱うべきケースも少なくありません。
その場合に重要になるのが、指示の書き方です。この点については、また改めてご紹介できればと思います。
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