人が足りないのに、仕事はそのまま──本部の"当たり前"を再点検するチェックリスト
はじめに:「なんとなく忙しい」は、黄色信号
「最近、店舗とのやり取りがやたら増えた気がする」
「気がつけば、定時後にも連絡している」
そんな声を、本部の皆さまからよく耳にします。
一方で、「本部として当然の仕事」 「これまでずっとこうしてきたから」といった声も少なくありません。
しかし、その"当たり前"の業務の中に、見過ごされているムダや負担が潜んでいる可能性はないでしょうか。
私たちは、店舗を支える本部の皆さまが、日々"現場のために"尽力されていることを十分に理解しています。
その一方で、本部の仕事には「目に見えにくい負担」が数多く存在するのも事実です。
今回は、そうした本部業務の"当たり前"を一度立ち止まって見つめ直し、これからの持続可能な働き方に向けて、どう見直せるかを探っていきます。
人が足りないのに、仕事はそのまま
──人時生産性の視点で、本部業務を"再点検"する時がきた
「また今月もシフトが埋まらない」
「頼りにしていたスタッフが退職してしまった」
「せっかく採用しても、すぐに辞めてしまう」
こうした声が、今や日常的に現場から聞こえてくるようになりました。
その影響を受け、本部が店舗業務を肩代わりするケースも増えています。
結果として、本部側にも大きな業務負荷がのしかかっている状況が少なくありません。
こうした中で、いま本部に求められているのが「人時生産性」の視点です。
限られた人と時間で、どれだけ効率よく、効果的に業務を遂行できるか。
それは現場だけでなく、本部の働き方を見直すうえでも欠かせない指標になりつつあります。
こんな"当たり前"が、負担になっていませんか?
- 毎回の集計や転記作業に、何時間もかかっている
- 店舗からの報告を確認するだけで、終業時間をオーバーしてしまう
- 営業中の店舗に、電話で確認しなければならない場面が多い
一つひとつは小さな作業でも、積み重なれば、組織全体の「人時コスト」は確実に圧迫されていきます。
だからこそ今、本部業務においても、
「どこに手間がかかっているのか」
「それは本当に必要な作業なのか」
を見直す、"再点検"のタイミングが来ているのではないでしょうか。
「頑張る」から「回る」へ
人手不足が深刻化するいま、「頑張り続ける」だけでは限界があります。
必要なのは、"頑張らなくても自然に回る仕組み"をつくることです。
とはいえ、忙しい日々の中で、
「改善のヒントが見つからない」
「何から手をつけたらよいのかわからない」
と感じている方も多いかもしれません。
ですが、改善は大きな改革である必要はありません。
日々のやり方を、少しだけ見直してみる──
その積み重ねが、やがて大きな変化につながります。
その第一歩としておすすめしたいのが、"頑張りすぎ"を可視化するセルフチェックです。
まずは、現状を見える化してみませんか?
以下のセルフチェックシートでは、本部と店舗のやり取りや通達、報告・集計といった日常業務の中に潜む"頑張りすぎ"を客観的に確認できます。
あわせて、人手不足のなかで限られた人材と時間をどう活かすか、「 人時生産性の観点からの業務見直し」にもつながる気づきが得られるはずです。
『頑張りすぎ本部』セルフチェックシート(←こちらから)
本部の業務にありがちな「見えにくい負担」に気づくための無料のチェックリストです。
まずは、ご自身やチームの"今"を、無理のない範囲で振り返ってみてください。
このチェックシートとコラムが、皆さまの働き方や現場との関係性、そして「人と時間をどう活かすか」を見つめ直す、小さなきっかけになれば幸いです。
夏休みシーズンに入り、何かと慌ただしい時期かと存じます。みなさま、どうぞご自愛のうえ、お健やかにお過ごしください。
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