店舗の実行力は「指示を出す前の本部内調整」で決まる
本部から店舗へ業務指示を出していると、
「なぜ期限までに対応してくれないのか」
「なぜ店舗によって実行に差が出るのか」
「なぜ何度もリマインドしなければならないのか」
と感じることがあるのではないでしょうか。
その時に、店舗側の確認不足や店長の管理力に原因を求めてしまうことがあります。
もちろん、店舗側の問題がまったくないわけではありません。
しかし、店舗が動けない原因を丁寧に見ていくと、実は店舗に指示が届く前の段階で、すでに実行しづらい状態が生まれていることがあります。
それが、本部内の調整不足です。
各部署の重要な指示が店舗に同時に届く
本部には、商品部、営業企画部、店舗運営部、販売部、教育部、総務部など、さまざまな部署があります。それぞれの部署が、それぞれの目的を持って店舗へ指示を出します。
商品部にとっては重要な商品入替。
営業企画部にとっては重要なキャンペーン準備。
店舗運営部にとっては重要な売場変更。
総務部にとっては重要な提出物。
どれも本部側から見れば必要な指示です。
しかし、店舗から見ると、それらはすべて同じ日に届く「やらなければならない仕事」になります。しかも、それぞれに期限があり、それぞれに報告が求められます。
この時、店舗は何を優先すべきでしょうか。
優先順位の判断を店舗任せにしない
本来であれば、本部内で整理しておくべき優先順位を、店舗側がその場で判断していることがあります。
これは、店舗の実行力の問題ではなく、本部の指示設計の問題ではないでしょうか。
店舗にとって一番困るのは、指示の量が多いことだけではありません。
何を優先すればよいのか分からないことです。
複数の部署から同じタイミングで指示が出ると、店舗は「本部の中で調整されていないのではないか」と感じます。
その状態が続くと、店舗側は指示を一つひとつ大事に受け止めるよりも、「また本部から何か来た」と受け止めるようになってしまいます。
これは非常にもったいないことです。
本部の調整不足が店舗の負担になる
本部としては、店舗を困らせるために指示を出しているわけではありません。
売上を上げるため、サービス品質を高めるため、会社として必要な取り組みを進めるために指示を出しているはずです。
それにもかかわらず、本部内の調整が不足しているだけで、店舗にとっては負担の大きい指示になってしまいます。
では、本部は何を見直すべきなのでしょうか。
指示を出す前に全体量と優先順位を確認する
まず必要なのは、店舗に出す前に、指示の全体量と優先順位を確認することです。
今週、店舗にはどの部署から、どのような指示が出ているのか。
期限が重なっていないか。
本当に今出すべき指示なのか。
店舗が迷った時に、何を優先すればよいかが明確になっているか。
こうした確認を本部内で行うだけでも、店舗の動きやすさは変わります。
店舗の実行力は本部の指示設計で変わる
店舗に実行力を求めるのであれば、その前に、本部が実行しやすい状態をつくる必要があります。
「店舗がやってくれない」と考える前に、
「店舗が迷わず動けるように、本部内で整理できているか」
を見直すことが大切です。
チェーンストアにおける実行力は、店舗だけでつくられるものではありません。
本部が何を、いつ、どの順番で店舗に届けるか。
その設計によって、店舗の実行力は大きく変わります。
店舗の実行力を高めたいのであれば、店舗に届いた後の管理だけでなく、店舗に届く前の本部内調整に目を向ける必要があるのではないでしょうか。
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