【大久保恒夫氏セミナーレポート】多業種の社長経験から導く、共通する改革の正攻法とは?

9月24日にリテイルサイエンス社と共催でオンラインセミナー「コロナ禍で躍進するチェーンストア企業をつくる方法」を開催いたしました。

▼セミナー概要はこちら
https://www.linkcom.com/blog/2020/09/pr20200902.html

当日セミナーにご参加いただきました皆様、誠にありがとうございました。
今回は、セミナーにご参加いただけなかった方にも向けまして、一部内容を抜粋しつつ私の所感と併せてお届けいたします。

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登壇者の大久保恒夫様について

大久保様は、成城石井社長、ドラッグイレブン社長、デニーズ社長に加え、ユニクロ、無印良品を次々に経営改革してこられた数々の実績と経験をお持ちの凄いお方。著書の一つに「実行力100%の会社を作る!」があります。私もこの本を読ませていただいたことがあり、セミナーでお話を聞けるのを非常に楽しみにしておりました。

なぜ「実行力100%」が必要か?

セミナーではコロナで見えてきた現場の問題点の一つに、「本部指示の実行度が低い」ということを挙げられていました。更には「実行度が上がらないことに対する意識が低くPDCAが回っていない」というご指摘です。大久保様は、先ほどのご紹介の通り、スーパー、薬局、飲食、アパレルと、多岐にわたる業種の経営改革をされてきました。だからこそ見えている、どんな業種にも共通した正攻法があるとおっしゃいます。

大久保様:
とにかくどんな業種であれ、目的は「お客様に満足いただくこと」。満足いただければ経営改革は出来る。その為に「お客様に喜んで頂ける」沢山の仮説を考えて、実行してみて、結果から次の打ち手を決める、というPDCAを回すのみ。やってみてよかったことはもっとやるし、ダメだったことはどんどん変える。それを繰り返していけば、必ず売り場は良くなる。良くならないわけがない。だからこそ、本部指示の実行徹底ができない企業は、何もできない。

正におっしゃる通りだと思いました。この「PDCAを回すこと」には、とにかく店舗の実行力が不可欠です。良い結果が出ない理由が「指示を実行していないから」では、手も足もでません。実行無しに、仮説の正しさ=お客様に満足いただけたかは検証出来ないのです。

前職の小売りチェーンでも、店番長導入に至った理由に、この「実行の確認に時間がかかる」という課題があったことを思い出しました。今更ですが、ここに課題感を持つことは正しかったのだと思いました。

さらに、続けて非常に興味深い話がありました。

大久保様:
最初に重要視するのは、挨拶の徹底。なぜなら「お客様満足のため、挨拶の徹底」というシンプルな指示に対して実行度が低い組織が、難しい指示を実行できるわけがない。当たり前がきちんとできて、難しいことが出来る。

この一言にとても感銘を受けました。よく「売上が悪い店舗は挨拶が無い」といいますが、接客マインドの問題だけでなく、こういった「実行力」の意味でも深くうなずけます。
挨拶の他にもクリンリネスの徹底、品切れを無くすこと等、「当たり前がきちんとできる」が常に求められる小売業だからこそ店舗の実行力は、売上に直結するものだと思います。

挨拶をする店員.jpg

「実行力100%」は店舗の責任?

「本部指示の実行度が低い」要因には、もう一つ「店舗での実行度が低いことを店舗だけの責任にしている」という指摘がありました。

先ほどの話で、まずは「店舗の実行度を上げることに意識を持つことが大切」ということですが、そもそも実行度が上がらないのであれば、その理由を本部がしっかり考え対策することが必要です。

・指示の内容はわかりやすいか?
・指示の量は適切であるか?
・指示のタイミングは適切であるか?
・指示が店舗へ確実に伝わる仕組みがあるか?
・店舗から本部への実行報告が簡単に行える仕組みがあるか?
・店舗からの実行報告を本部がきちんと確認しているか?

悩む社員たち.jpg

お話を伺い、こういった指示の改善や仕組みづくりを行うことは本部の重要な仕事である、と改めて思いました。そしてこの仕組みづくりをお手伝いできるのが店番長です。
上記のような課題を感じられている企業様、その課題感は正しいです!いますぐ解決することで必ず売上UPにつながります。実行力100%を実現したい企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

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