店舗を情報過多から救うポイントは、ダラダラ流れる情報を正しく絞ること

店舗を情報過多に追い込んでいた情報とは

皆様は毎日店舗にどれだけの情報量が流れているか、把握されていますか?

小売チェーン勤務の前職にて、店番長導入前の現場調査をしたところ、本部の予想をはるかに超える情報量を毎日店舗が確認していて大変驚いたことを覚えています。その情報量の大半を占めていたのが「他店の回答」でした。

当時使用していたツールはスレッド式のグループウェアだったため、指示者が各店の回答を求めると、そこに全店分の回答が連なっていきます。その中には「回答」だけではなく、指示への「質問」やそれに対する「返答=指示の補足や変更」が混ざります。
店舗はそういった必要な情報を見落とさないよう、本来確認する必要がない他店がした質問やその返答にも全て目を通す必要がありました。

やりとりする情報量が多ければ多いほど、重要な指示の見落としにつながり、実行漏れが増えていきます。そしてそれに伴い本部の催促も増えます。それもまた情報量を増やす要因となってしまう・・・まさに負のループでした。

「グループウェアで業務指示を配信する」という、適さないツールを使ってしまった成れの果てだったと思います。

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情報の取捨選択を店舗に委ねてはいけない

店番長は、店舗から他店の回答が見えません。

導入したことにより店舗が確認する情報量は大きく減らすことができました。が、思わぬ副作用もありました。それは、店舗にとって「他店の状況が全くわからなくなる」ということです。今までは良くも悪くも他店の回答を閲覧することが出来ていたため、店舗からは「他店の回答を参考にしたい」という声が上がりました。

しかし、回答時点での他店の状況は「良し悪し」が判別される前の情報です。例えば、他店のキャンペーンの売り場画像を即見ることができたところで、それが正しい展開であるとは限りません。ということは、結局それもまた店舗にとっては「確認する必要のない情報」であり、まだその時点で見えないことが適切なのです。

そこで重要となるのが、本部からの好事例配信です。確実に「良い」個店事例を具体的なポイントを添えて全店へフィードバック配信することで、単なる共有に留まらず教育の機会ともなります。

更に全店への好事例配信は店舗スタッフへのモチベーション向上策としても非常に有効です。自店の頑張りを全店配信の形で評価されることは、スタッフにとって大変嬉しくやる気にもつながります。

まとめ

店舗への情報量を減らそうとするあまり、業務指示量を減らすことに取り組みがちですが、まずは店舗にとって「確認する必要のないダラダラ流れる情報」を見えなくする=正しく絞るだけで、かなりの情報量を減らすことができます。店舗スタッフがパソコンに向かう時間を1分でも削減し、本業へ集中できる環境を整えてみませんか。

現在は私もリンコム社員として各企業の伴走支援をしております。同じような悩みをお持ちの企業様、ぜひご相談お待ちしております。

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