まって!その作業依頼、本当に必要ですか? - 店舗オペレーション整理のススメ方

作業を「依頼する⇔受ける」から築く信頼関係

皆さんは社内で他の人にお仕事をお願いするときに、「この作業って本当に必要だろうか?」と毎回考えるでしょうか?

おそらく毎回考えることはなくて、まとまった作業依頼や新たにはじまるお仕事であればそうした流れから入ると思いますが、前任から引き継いだ依頼事項だったり、他部門や上司から頼まれた仕事であったりすると、基本はそのまま依頼を出していると思います。

一方で、依頼を受ける側からすると、時間が確保できていたり部内で誰かしら作業者が決まっていればすぐに実行しますが、時間がなかったり人手がないときには、自分で重要度を判断して「これは今やんなくてもいいんじゃない?」と思えば、そのまま後回しやお蔵入り、なんてこともあるかと思います。

そういうケースが徐々に増え、できないことが慢性化してしまっているのにお構いなしに依頼が送られてきてしまい、「余裕ないのに、そもそもこちらのことなんて考えて依頼くれてないでしょ」みたいなモードになるともう関係は最悪です。双方の信頼関係が成り立ちません。

単に作業を依頼する⇔受ける、という基本的なやりとりであっても、しっかり二人三脚で進めて信頼関係を築いていくことが大切だということがわかります。

さて、これがチェーンストアの本部と店舗の関係だとどうなってしまうのでしょうか?

チェーンストアにおける店舗オペレーション(作業指示、業務指示、通達)の特徴

チェーンストアでの店舗オペレーションは、一般的な会社とは少し様相が違います。

1. 多店舗に対し、同時多発的に作業指示が発信される。

チェーンストアの作業指示は、基本的に全店舗一括で発信されるものが大多数です。チェーン店が数百店舗あれば作業指示の数も延べ数百になり、それが日に何件も発信されることがあります。

2. 店舗が広域に渡るため、すぐに状況がわからない。

たいていのお店は離れたところに配置されています。広域になるため、状況を常に把握すること自体が難しくなります。状況が掴めない中では「店舗が忙しいから作業指示を控えよう」といった配慮をすることができず、気がつくのは問題が深刻化してから、ということになります。

3. 一つ一つ指示の状況確認を取ることが難しい。

店舗に提出や回答を求めたとして、返答が「店舗数 × 指示の数」となって帰ってきます。
こうなると、メールなど通常の手段では集計して確認する手間が追いつかないので、最低限必要な回答だけ催促して、あとは指示の出しっ放し投げっぱなし、となってしまいます。

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このような環境的要因で、定型化した作業指示が本部から店舗へ淡々と送られる状況となります。

店舗の方からよく聞く意見として、店舗が無理を押して本部からの指示を頑張って実行したのに、本部は全然確認していなくて、できていようができていまいが売上達成などの結果指標だけで評価されてしまったりすると、店舗は「やってもやってなくても結局同じ評価しかされないのですね」と不満に思うことも多々あるそうです。

こうなると最悪の前兆です。店舗のSOSを無視すると信頼関係を築くのが難しい状態になってしまいます。

【対策ステップ①】まずは店舗の状況をリアルタイムに把握すること

まずは本部から店舗の実施状況や負荷状況が見えるようにすることです。

店番長では、本部と店舗で一つのPDCAのサイクルを作る仕組みになっています。(実際には、PDCAにReply=回答のRを加えたPD"R"CAモデルです。)このサイクルがあることで、店舗の状況をリアルタイムに把握することができるようになります。

さらに、実行状況や負荷状況をサマリーするグラフや「店舗状況」機能で、店舗オペレーションが適切に実行されているかどうかがわかります。

こうした状況をふまえて、店舗がどの程度指示を処理する能力があり、全体の指示が各部署から何件ぐらい店舗に届いているのかがデータとしてわかったところで、ぜひ次のステップへ進んで欲しいのが...

【対策ステップ②】本丸の改革は、作業指示の「まった!」にあり

状況が黄色信号に変わったら本部の発信者へ自動的に「まった!」をかけ、「この作業って本当に必要だろうか?」を考えるきっかけを作ることをお勧めします。

この考えに基づいて新たに作られたのが、業務「断捨離」機能です。

どういうステップで進めるかと言いますと...

1. プラン(計画)を作成します

まずは毎週、何件までを指示発信の上限数とするかを現場部門と話し合って決めます。いつからいつまでの間「何件を目標にする」ということを部署ごとに複数設定することができます。また、指示を作成する際に上限をオーバーしてしまったら表示する要請(メッセージ)の内容や、その場合は上司承認を必要とするか、などを運用に沿って決めておきます。

2. プランに沿って作業指示を作成します

1で決めたプラン通り、運用を始めます。基本的には、いつも通り指示を発信していくだけです。

3. もしプランで決めた上限を超えてしまったら...

プランの上限を超えてしまた場合は、事前に決めたメッセージが出たり承認を求めたりしますので、その時点で「この作業が本当に必要なのか」また「それまでに出した指示で何か省けるものがなかったか」、「時期を変えることができないのか」などを検討するきっかけが生まれます。

4. 結果を振り返り

上記の運用を続けていくと、期間中何件ぐらいの指示が削減できたかというデータが蓄積されます。
もしすぐには削減できなくても、いつ頃、どんな指示で件数が多くなっているのかが一目瞭然にわかりますので、それを見ながら現場部門と対策を検討し、店舗の負荷を軽減していくことができます。

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このような取り組みを通じて、店舗オペレーションの整理を日々の業務の中で自然に行っていくことができます。

「作業指示のスリム化・断捨離」というと少し身構えてしまいますが、突然思い立ってやることではなく、日々の運用業務の見直しが最も効果を発揮します。そのためには、いつも通りの業務を見える化し、いつも通りの業務の中できっかけを作って対処していくことが無理もなく、非常に大切な考え方となります。

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