非常時だからこそ「平常運転」で支える

今日現在(2020年4月14日)でも新型コロナウイルスは猛威を奮っており、依然として油断がならない状態です。一刻も早く収束して欲しいと願うばかりです。

振り返ると、私が働き出してからのここ数十年でも、何度かの大災害に出会いました。また「数百年に一度」と言われる大型災害の頻度も高まっているように思えてなりません。

大災害と言いますと、今回のウイルス感染症の蔓延、大地震、超大型台風などが記憶に新しいですが、発生するたび、時代と共に情報インフラが成長していることで被害が最小限に食い止められている例も数多く聞かれるようになってきました。
電話が通じにくく道路の寸断などで孤立してしまっている地域もTwitterのおかげでその状況がわかったり、テレビなどのメディア取材が追いつかなくても個人の方が現地の切迫感をYouTubeで伝えたり、といった例です。

TwitterやYouTubeほど身近なものではありませんが、弊社でチェーンストア企業様向けに提供しているクラウドサービス「店番長」も、災害時の切迫したシーンで使われていることを耳にしています。例えば、社員の安全確保の連絡であったり、急なサービス変更であったり、本部から店舗への伝達が非常に重要となるシーンです。

ここで少し、一般的な連絡手段の弱点や、非常時の連絡シーンとしてどんなことに備えておくべきなのかを考えてみましょう。

チェーンストアで発生する非常時の連絡シーン

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電話は連絡範囲が狭い場合に有効、しかし一斉連絡はできない

緊急で連絡範囲が絞られている際に電話は有効ですが、有事が持続的かつ広範囲に発生しているときの連絡手段としては適切ではありません。

メールは1:1や一方通行の連絡に適しているが、多数への実施確認が取れない

1:1コミュニケーションにおいてはメールでも問題ありませんが、1:多、多:多となると、ちゃんと実施できているかどうか確認作業が別途必要になります。コロナウイルス対策のように、本部通達を確実に対処すべき時に手段としてメールを使うと、実施を確認するための運用負荷が大きくなり重要な指示の徹底を見落としてしまうかもしれません。

お店の誰か一人ではなく、スタッフ全員に共有する

状況は急激に変化します。それに合わせて顧客対応の方針も変わります。「お店の誰かに伝達した」だけではお客様に何かを聞かれた時に即座に回答できません。シフトによっては朝礼で話を聞くことができなかった人もいるかもしれません。10ある連絡のうち、誰かが5しか確認できていないようでも困ります。電話やメール→ノートや掲示物→朝礼、といったスピード感でこのコロナ禍を乗り切れるでしょうか。
五月雨式に飛んでくる連絡を、誰がどこまで把握しているのか確認する術が必要です。

普段から実行する習慣をつけておく

「有事になったら急に対応できる」というものでもありません。一時的に対応できたとしてもいずれ現場は疲弊してしまいます。普段から本部の指示や通達に対し、店舗で100%実行できる体制が整っていれば、たとえ長期戦であっても乗り切れる可能性は飛躍的に高まります。

「店番長」はこうした非常時のシーンに備えた連絡手段として、「有効に活用できる」というお客様からの評価をいただいています。とはいえ、非常時に肝心の「店番長」が使えないようでは意味がありません。そこで、今現在リンコムが取っている体制についても少しご紹介したいと思います。

非常時だからこその『平常運転』

「店番長」が緊急な状況においても問題なく稼働し続けられるよう、我々も「非常時だからこそ『平常運転』できる体制」を整えております。

全社員がリモートワークに移行

弊社では、2月初旬から原則として全員がリモートワークに移行する方針とし、3月下旬には余程のことがなければ出社しない方針としました。これにより、まず社員が健在で業務に当たることを第一としました。
≫詳しくはリンコム社長の日記をご覧ください。

実は1年以上前からずっと月1回の「リモートワークDAY」を設け、リモートワーク運用時にどんな課題があるのかを洗い出し、ひとつひとつ対策してきました。その最後とも言える対策がちょうど1月に終わり、2月からいよいよリモートワーク日を増やす、と決めたところで新型コロナウイルスの蔓延がはじまりました。これも非常時に備え、実直に準備を進めてきた成果だと考えています。

リモートワーク下でもセキュアで確実にシステムを維持管理できる

今まで周到に準備してきたおかげで、リモートワーク下でも店番長のシステムは安全に、そして確実に、維持管理できています。何かが起きれば、会社にいるときと何一つ変わらないサポートが可能ですし、仮に会社の所在するビルが閉鎖になったとしても、何の問題もなく管理できる体制が整っています。

非常時でも『平常運転』で支えるということ

様々な企業様が新型コロナウイルスの影響を受けています。これに対し、我々ができることは何か真摯に考え、できることを行っていこうと日々考えています。
そしてまずは何より「店番長」を『平常運転』して支えること。非常時だからこそ、縁の下の力持ちを全うしたいと願っています。

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