実行力が見えると改善点が見える!指示配信振り返りのすすめ
「店舗は100%やり切れていたの?」の一言で止まる振り返りミーティング
小売業では、セールや新商品・季節商品販売等、年間を通して様々な企画イベントが行われています。
その企画イベントの多くは、年間サイクルで繰り返されることが多いと思います。
前職においても、様々な企画イベントが終わるたび、
来年の実施に活かす為、振り返りミーティングが行われていたのですが、
店番長の導入前は、よくミーティングを止める一言がありました。
「店舗は100%、やり切れていたの?」
そう、実績に対する本部の戦略の良し悪しは、店舗の実行力をもってして、初めてわかるものなのです。
過去のコラムでもお伝えしましたが、
戦略価値100×実行力40%であれば実績値は40にしかなりませんが、
戦略価値80×実行力100%であれば実績値は80となり、倍の結果となります。
ですが、各部署が店舗の実行力=実行結果を正確に把握することは大変難しいです。
特に指示配信にメールを使っている場合は、
個店別の返信内容をエクセルにまとめ直す作業が必要であったりと、大変手間がかかります。
そのため、店舗に近いSVであっても、大体何割方は出来ていた、という感覚的な認識となり
「もう一度確認します...」と議論が止まってしまうのです。
店番長で実現した、店舗の実行力の見える化
この現場の実行結果の確認に要する時間は、店番長導入で大きく改善されました。
店番長は、指示に対する店舗別の実行進捗・結果が一目でわかります。
また、一つの企画イベントに対して様々な部署から店舗へ指示が発信されますが、
その全ての指示内容を、全ての本部社員が確認することができます。
例えば、
販促部が発信する「企画概要の周知」指示
商品部が発信する「納品スケジュール・検品」指示
販売部が発信する「接客フレーズのトレーニング実施」指示
VMDが発信する「売り場の展開、修正」指示 など
どの指示で期日遅れが生じたのか、
どの指示で質問が多発したのか、
どれだけの指示が出されたのか、
全社の指示状況が一目でわかります。
指示配信の振り返りが店舗の実行力をあげる
実行力を上げるためには、この指示配信の振り返りを行うことがとても重要です。
例えば、期日遅れが多ければ、スケジュールに問題があるかもしれません。
指示の出し直しが多ければ、計画・予測不足が疑われます。
全体の指示の量が多ければ、各部署の連携が不足している可能性があります。
実際に、指示配信した内容と実行結果を見比べることで、次回の改善点が見つかることが多くありました。
そして、この振り返りを1年間分蓄積すれば、
年間企画スケジュールと合わせ、「年間指示配信スケジュール」なるものが完成し、
全社の指示配信量をコントロールすることもできるようになりました。
次の年度に担当者が変わった場合も
過去の指示配信内容を全員が見ることが出来るので、
個々のメールフォルダにしか情報が無いメールとは違い、引継ぎも容易です。
店舗の実行力は、店舗だけが努力して、上がるものではありません。
本部が指示配信の振り返りを行い、指示の質を上げることは、
現場の実行力を向上させ、戦略の正しい成果に繋がります。
ぜひ、企画イベントを振り返るときには、指示配信がどうだったかという観点も加えてみてはいかがでしょうか。
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