チェーンストアを取り巻く環境(5)

前回のリンコム通信では、本部店舗間における双方向のコミュニケーションが店舗実行力UPに重要であるということを記しました。しかし、店舗における実行力UPの実現は、そんな簡単なものではありません。

本部店舗間のみで、実行力を上げようとするとどうしても強制感が出てしまいます。そうなると、本部への報告自体が目的になってしまい、本来の目的からかけ離れてしまう危険性があります。
例えば、本部からの業務指示に対し実行していないのに、怒られるのでとりあえず実行したと回答してしまうなどです。こうなると、仕組み自体が崩壊してしまいます。

そうならないようにするには、マネージャの存在が大きいと思っております。チェーンストアを営まれている企業様では、エリアマネージャ、スーパーバイザー、ブロックマネージャ、リージョンマネージャなど多くのマネージャが存在し店舗業務を支援しています。

その中でも、直接店舗を指導、支援するマネージャの力量が非常に重要になります。その力量は、やはり店舗の状況を正しく把握出来ているかが土台になります。

仮に、下記の様な担当店舗の情報がリアルタイムで、しかもインターネット経由で把握できたら如何でしょうか?

  • 店舗へ届いている業務指示内容
  • 業務指示に対する店舗の報告状況
  • 実行力が高い店舗、低い店舗
  • 日々の実行力のバラツキ傾向

きっと、今までとは違った店舗支援ができるようになるのではないでしょうか。
マネージャがこれらの情報を把握することにより、適切な店舗訪問や根本的な問題解決の助けになります。
根本的な問題が解決されれば、店舗にとっても非常にありがたいことになります。

店舗実行力を向上させるには、マネージャをも巻き込み全社一丸となって取り組むという決定と姿勢が必要だと思います。

以上をまとめますと、下記になります。

  1. 強制的な実行力UPでは、永続的な実行力UPは難しい
  2. マネージャに店舗情報を把握する仕組みを作ることで、根本的な問題解決が可能になる
  3. 店舗実行力には、全社的に取り組むことが大事
FAXをやめてすごく得した話

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