経営における実行とはなにか?(1)
実行とは何かを考えてみますと、まず、思いつくのは「遂行する力」「計画通り成し遂げる力」です。
実行力について、色々と学ぶ中で、『経営は実行(日本経済新聞出版社)』という本に出合いました。この本は、株式会社ファーストリテイリングの柳井正会長も推薦されるほど、実行についてとても良くまとめられた名著で、私もとても参考にさせて頂いています。
この本によると、実行とは何かを理解するうえで、念頭においておくべき3つの視点が挙げられています。経営における実行について良くまとめられていますので、私なりの解釈を含めご紹介したいと思います。
1.実行とは体系的なプロセスであり、戦略に不可欠なものである
"体系的なプロセス"という言葉が今一つ分かりづらいのですが、"仕組み化"とおきかえて解釈すると、しっくりくるかと思います。つまり、実行とは仕組み化であり、戦略に不可欠なものということです。
仕組み化とは、誰でも同じ結果を出せるように、ルールと基準を定めるということです。
例えば、本部から店舗への業務指示であれば、業務指示はメールで出しましょうというのがルールで、業務指示は1日3通までというのが基準になります。
この様にルールと基準を定めることにより、FAXで業務指示を出すことはルール違反だなとか、今日は既に3通の業務指示がでているので、もう出してはいけないなと言ったことが誰にでも判断できるようになります。
仕組み化するということは、会社の運営ノウハウそのものであり、仕組み化を続けるということは会社にノウハウが溜まっていくということになります。
また、仕組み化することで、社員教育もできるようになります。仕組み化されていないものは教えることができません。
そして、作成した仕組みを定期的に見直し、改善を行えば、会社が成長することになり、正に戦略そのものです。(つづく)
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