運用するということ

「運用」という言葉の意味を改めて辞書で調べると、以下のように書かれています。

「うん-よう【運用】」
読み方:うんよう[名](スル)
そのもののもつ機能を生かして用いること。活用。「法規の--を検討する」(出典:デジタル大辞林)

「運用」と聞いて連想するものは何ですか?と問われた場合、私はすぐにお金のことばかり考えてしまうので「資産運用」が思い浮かびます。皆さんはいかがでしょうか。今回は、店番長における管理・運用についてのお話です。

店番長の管理・運用事例

「店番長」の運用について、お客様と日々直接お話をする機会が多い私たちですが、運用するという意味をきちんと理解し、会社全体を巻き込みながら使いこなしていらっしゃる事例がありましたので、ぜひご紹介したいと思います。

この企業様(アパレル、約130店舗)は、昨年秋に店番長を導入いただきました。導入した当初から、推進担当者の方が業績を改善するために店番長を使いこなす!という目的を強く持たれており、運用ルールを明確に取り決め、社内の会議でも繰り返し啓蒙や周知の活動をされてきました。

特に私が素晴らしいと思っているのが「店番長パトロール項目」という管理者側の運用ルールを定め、推進担当者が週に2日、火曜・木曜の午前中を使い、定期的にチェックを実施されている点です。この活動だけでも素晴らしいのですが、さらに月1回、経営陣が出席する会議の中で現在の状況をフィードバックされています。

「店番長パトロール項目」

業務指示(本部から店舗へ業務指示・通達を発信する機能)
①期限が切れて1週間以上経過している指示(実施期限から1週間経過しても、本部担当者が店舗に催促を出さず放置している指示)
②重要マークがついた指示は本当に重要か
③タイトル先頭に【指示】【閲覧】がついているか
④スタッフ共有マークがついている指示は本当に共有が必要か

相談連絡(気軽にやり取りができる機能)
①最終更新から1週間以上経過しているスレッドがCLOSEされているか
②(特に本部社員)連絡に対して返答を行っているか

ルーティン(定期定例の業務指示を発信する機能)
①実施状況を確認し、定期的に確認を怠っている店舗が無いか確認
②地区長は完了確認を行っているか

店舗状況担当店の「指示件数」や「実行力」を一覧で確認できる機能)
①期限越えが10件以上たまっている店舗は無いか



この取り組みの成果は数字にも現れており、この企業様の実行力は数週間にもわたり90%以上を維持しています。

なかなかここまでの取り組みはできないなと感じていらっしゃる方もいるかもしれませんが、逆を言えば、ここまで徹底的にやり抜くことが必要です!本部が改善や改革を進めるためには、しっかりと自分たちが運用を徹底しなければなりません。

ここまでの話をまとめると、ポイントは3つあります。

<ポイント>
1.店番長を導入した目的が明確である。
2.推進担当者が運用ルールを明確に定め、定期的にチェックを実施している。
3.経営陣が出席する会議で状況をフィードバック、徹底的な運用の取り組みをしている。

世の中にたくさん存在するツールはどれも魔法の杖ではありません。単に導入するだけでは、残念ながら全く効果を発揮しません。だからこそ強い意志を持って運用していくということが重要であると私自身改めて痛感させられました。

今回の学びをもとに、今後も店番長を運用していくお客様と一緒に、私たちカスタマーサクセス部が伴走しながらご支援をさせていただきます。

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