ドラッカーの教え「真摯さなくして組織なし」について思うところ

ゴールデンウィーク、外出の予定もなく、久しぶりにドラッカーの「マネジメント 基本と原則」を読み返してみました。私には、言い回しが難しく、今一つすとんと頭に入ってこないので、長い間、本棚に仕舞っていましたが、何気なしに読み返したという感じです。

改めて読んでみると、本文中に何度か出てくる"真摯さ"という言葉に、なぜか惹かれました。下記が"真摯さ"について書かれている一文です。(引用元:ドラッカー著「マネジメント 基本と原則」)

<真摯さなくして組織なし>

真摯さを絶対視して、初めてまとまな組織といえる。それはまず、人事に関わる決定において象徴的に表れる。真摯さは、とってつけるわけにはいかない。すでに身に着けていなければならない。ごまかしがきかない。ともに働く者、特に部下に対しては、真摯であるかどうかは二、三週間でわかる。
無知や無能、態度の悪さや頼りなさには、寛大たりうる。だが、真摯さの欠如は許されない。決して許さない。彼らはそのような者をマネジャーに選ぶことを許さない。

この一文を読んで、ふと思い出した出来事があります。
それは、私が社長になりたての頃、コロナが流行り出し、世間がざわついてきたころです。社長という重圧に加え、コロナという得体のしれない恐怖もあり、必要以上に力が入っていたときの出来事です。

ある社員から、急に飲みに誘われました。
そして飲み屋で、その社員から「最近、野村さんは人が変わったな。なんかギスギスしているよ!」「そんなギスギスしていたらメンバーはついて行かないよ!」と、優しく注意してくれました。

普段、何が起こっても我関せずといった素振りの社員です。
余程、真摯さに欠ける私の言動を見かねたのかもしれません。

悪運が強い私は、この様な戦友に恵まれたことで、真摯さの大切さを知ることができました。おかげで、思い上がりかもしれませんが、難解なドラッカーの教えも、前より少しは理解できるようになったように思います。

家でゆっくり過ごすゴールデンウィークもいいものですね。

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