業務指示の量と実行力の関係性

業務指示の量が増えると、店舗が対応しきれず対応漏れが発生し、結果として実行力が低下するというのは一般的な見解です。しかし、場合によっては、業務指示の量を増やしても実行力が向上することもあります。今回はその理由と具体的な方法についてお話しします。

実行力が高い指示の特徴

実行力を上げるためには、業務指示の量と質のバランスが大事です。指示の優先順位や期限が明確に設定され、スタッフが何を取り組むべきか、必要な情報が過不足なく含まれている必要があります。このポイントを押さえていれば、店舗としては業務指示の量が多少多くともスムーズに対応しやすくなります。
ちなみに、前回のブログでも触れましたが、弊社の実行データ分析によると、最も業務指示の量が多い業種は小売(スーパー、GMS)で、週に約150から200件の業務指示が出されています。それでも店舗の実行力が平均93%と高いのには、理由があるということですよね。

具体的に、小売と飲食の企業で、業務指示が増えても実行力向上につながった事例を2つご紹介します。

1: 部門ごとに指示を分割

某小売チェーンでは、店舗の役割が最適化されており、陳列担当、接客担当、品出し担当、レジ担当など複数の役割に分かれていました。しかし、各部門に対する業務指示を一通にまとめて出していたため、初めに見た担当部門だけが対応し、他の担当には伝わらず対応漏れが発生していました。そこで、業務指示を部門ごとに発信するよう運用ルールを変更し、各担当宛に業務指示を配信するようにしたところ、確実に業務指示が行き渡るようになり、全体の実行力が向上しました。

2: キャンペーンの事前・事後の指示を分割

某飲食チェーンでは、キャンペーンに関する業務指示を前日準備と当日の実施を一つにまとめていたため、進捗状況が不明瞭で確認作業が増え、業務負担が大きくなっていました。この業務指示を前日準備用と当日実施用に分けることで、エリア長の進捗確認作業の負担が大幅に減少しました。店舗側においても、その日に実施すべきことが明確になり、実行力向上だけでなく業務指示の完了スピードが早まりました。

どちらも業務指示の量は増えましたが、以下のようなメリットが得られました。

  • 進捗が明確になり、確認作業の時間が省力化
  • スタッフが作業に集中でき、指示の対応スピードが向上
  • 役割別に指示を整理することで、各々の対応漏れが無くなり、全体の実行力が向上

いかがでしょうか?業務指示の量が少ないのに越したことはありませんが、「実行力を上げる」という観点で考えると、単純に業務指示の量を減らすことだけが最善策とは限りません。業務改善において見落としがちなポイントで、適切な量と質のバランスを見極めることが重要です。

継続的な見直しと改善

業務指示の量と質を見直すことは継続的に行う必要があります。
PDCAサイクルを回し、定期的に指示の内容や発信方法を評価・改善し、店舗からのフィードバックを積極的に取り入れることで、最適な状態を保つことができます。

もし店舗の実行力がなかなか上がらないというお悩みがありましたら、お気軽にお声がけください。

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「わかりやすい業務指示」は担当者の力量次第なのか?