働き方改革の空虚な国会議論

国会での裁量労働制をめぐる議論を聞いていると、野党も与党もこの人たち本当に日本のおかれた状況はわかっているのか腹立たしいのを通り越して悲しくなりました。捏造に近い人を愚弄したデータで国民をだまそうとした厚労省。その批判にのみに終止して本質的な問題に切り込めない野党。挙句の果てに法案から裁量労働制の部分を切り捨てた政府。

裁量労働制をめぐる議論の本質を私はこう考えます。 明治の女工さんの時代とちがって、今のオフィスワーカーのほとんどは何時間机に向かっていたかが価値ではなく、何をどれだけアウトプットしたかが価値です。それは、現在裁量労働制で法的に認められた企画やクリエイティブな職種に限らず、営業やシステム開発なども当然該当するはずです。アウトプットの質と量が同じであれば、何時間どこで仕事をしたかは意味がありません。

ましてや、これから子育てや介護など、多くの労働者がフレキシブルな働き方を求める時代に突入します。さらにいえば、時間で縛られた仕事の多くはロボットとAIの脅威にさらされるでしょう。こういう議論を抜きにして何ととんちんかんな議論を国会でやっているのか?多くの会社経営者の意識も疑問です。裁量労働制を人件費抑制の手段と考えている輩がいるのは残念ながら本当でしょう。

ほとんどの職種を裁量労働制として、逆に社員にはできるだけ短い時間でアウトプットを出すことを奨励し、余った時間を家族や将来の自分への投資に使ってもらうのがあるべき本当の姿です。重要な人材を確保し育成すること、企業が生き延びるために必須事項である以上、このような状況を法的にも経営的にも実現することが重要だと思います。

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