集まったお客様の声を現場に活かす2つのPDCA

オンラインから集まるお客様の声

チェーンストアの集客手段として、スマホの会員アプリやポイントアプリの活用が当たり前になってきました。
Google ビジネスプロフィールのような地図アプリからの集客も増えています。

一方で、オンラインの接点が増えたことでお客様の声がこれまでと違ったルートで集まってくるようになり、クチコミ対策も益々重要な位置付けになってきています。

一度付いてしまった評価は受け入れつつ、対策すべきこともあります。

  1. クチコミに丁寧な返信を行い、店舗からの発信力を強化する
  2. クチコミの内容に対して実店舗の改善を行う

店舗側で自発的にこうした活動ができていれば素晴らしいことなのですが、意外と実現が難しいというお話をお聞きします。

発信力強化やクチコミ情報の収集のため、Google ビジネスプロフィールの情報を一括化できるMEOツール等を導入する企業が増えています。これはこれで便利なのですが、ツールを使い本部一括で通り一遍の情報を掲載することができたとしても、個別店舗の画像掲載を行ったり、コメントに対する店舗の改善を実際に行ったりしようとすると、単体ツールの機能では難しいのが実態です。

落とし穴となりやすいのは、それぞれのツール単体で個別最適になってしまうことです。アプリやMEO対策はマーケティング部門が担当し、店舗改善は店舗運営部門が対応していることが多いと思いますので、全体像を描いて改善を推進する舵取り役が不在となり、仕組みが連続的に働かず、不完全燃焼になってしまいます。
このままですと、せっかく導入したMEOツールも一方通行となってしまい宝の持ち腐れです。

2つのPDCAをドッキング

アプリやMEOツールでは、発信・集客 → 店舗体験 → フィードバック(お客様の声/クチコミ)と、顧客主導のサイクルを展開するわけですが、この後のサイクルに、我々からは本部と店舗が連携できる『店番長』のPD(R)CAをドッキングすることを提唱いたします。

図にするとこのようになります。

column2031114.png

右のサイクルで集まったお客様の声を、実行力UPを促進する店番長で本部から店舗へ業務指示として再発信し、左のサイクルへ乗せることで「店舗がやるべきこと」として明確化します。

この連結で、店舗では日常的な業務の一つとして実行することが可能となり、店舗が2つのツールを常時ウォッチする煩雑さも無くなり、オペレーションがシンプルになります。何より、店舗の改善が確実に実行され、将来的な評価やクチコミの期待値につながっていきます。

また店番長であれば店舗の画像の収集が簡単にできますので、各店から収集した画像を元に、本部で代わりに次の情報発信に活用するようなこともできます。

もう一つ深いところでは、一度本部が介在することで、なぜこのようなコメントが集まるのかという原因分析や課題抽出ができます。集まったデータを分析し、個別店舗の実行力に起因した問題なのか、全社一括で改善すべき潜在的課題なのかを考え、最終的に「全社としてここまでは対応すべきだが、このクチコミは対応しなくて良い」というチェーンストア企業として一定の基準を設けつつ、対応自体は店舗に業務指示として依頼するという分業体制をとることができます。

そして、店舗の実行力を100%にキープすることで、万全の体制を整え、お客様をお迎えすることができます。

このメビウスの輪のようなインフィニティ型の改善サイクルを実現することで、チェーンストアのビジネスを相乗的に改善していくことが可能になります。

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