従順な対応では誰のためにもならない

お客様からの要望は、とても大事である。
しかし、頂いた要望を従順に対応することは、本当にお客様のためになるのだろうか。
営業やカスタマーサクセスのようにお客様と直接会話する社員は、お客様の要望に従順に対応しようと社内で奮闘する。
その熱に押され、開発メンバーも優先度を上げて開発する。
その結果に、社員は満足するだろう。

でも、ちょっと考えて欲しい。
お客様の多くの要望に従順に対応しさえすれば、お客様は本当に満足なのだろうか。
私たちの対応は、見せかけの努力、自己満足になっていないだろうか。
もちろん、感謝はしてくれるだろうが、大きくインパクトのある利益をお客様にもたらすことができるのだろうか。

多くの要望を従順に対応することで、機能は豊富になる。
競合との比較表で、機能の豊富さで勝つことが目的ならよいだろう。
しかし、シンプルで使いやすかったシステムが、複雑で使いづらい製品になってしまう。
機能の豊富さが、必ずしもお客様の利益に結び付かないことは誰でも知っている。
お客様のことを考えてと言いつつ、誰の利益にもならない、負のスパイラルにはまってしまう。

お客様の要望を従順に対応しようとすると、どうしてもシステム全体のバランスが見えなくなる。
お客様の本当の課題も掘り下げなくなる。
解決方法は、いくつもあるのに直感だけで進めてしまい、最も効果的な方法を見落としてしまう。

コロナの影響で、世の中が大きく変わろうとしている。
そんな中、小さな改修を積み重ねていても、お客様のビジネスを力強く支援することはできない。
もっとビジネス的に効果的な機能、お客様も気づいていない大胆な視点の提案をお客様は求めているのではないのか。

ときには、こんな小さな要望も聞いてくれないのかと心配されることもあると思う。
しかし、もっと大きな貢献で喜んでもらえるようにしよう。
大きな貢献のためにリソースを活用したほうが、お客様のためになると信じよう。
そして、明るい未来を創ろう。

後世、必ず歴史に残るであろう2020年の半年を終え、こんな決意をしました。

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